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黒ネコ琉璃の噺とゲームの小部屋

琉璃が思いつくままに小説を書いていく部屋です。テイストはラノベ、少女小説といったところでしょうか。眠れない夜のお供にでも。ときどき(?)ゲームと飼い猫の話もつぶやくと思います。

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女神の巫女姫 no.3

「セシル、お店慌てて出て、どうかしたの?」

 食堂を出たところで待っていたセシルに、リシルは聞いてみた。

「リシル、自分の立場わかってる?あの人たちが、アイツと関係あるかはわからないけど、用心しておくに越したことはないでしょ」

 セシルの言葉に、リシルは大きな翠色の瞳を瞬かせてきょとんとした。可愛いことにはかわいいが、危機感がなさすぎる!、と思わずにはいられない表情に、セシルは溜息をつく。
 そんな彼女の思いを全く理解していないようなリシルは、反論をしてみる。

「あの人たち、悪い人には見えなかったんだけどなぁ」

 その勘に、セシルも同意はできるけれど、根拠は何もない。彼女たちはあまり無関係の人にかかわってはいけない事情もある。

「彼らが探しているのは、『舞姫』と『歌姫』だ。」

 劇団や花街に所属しているのでなはい『舞姫』と『歌姫』。これが何を指すかわからないリシルでもないであろうに。そもそも、この呼び名を知っているものは限られているのだから、彼らが指した『歌姫』と『舞姫』が本当にソレだとしたら凄まじく怪しいことになる。

「まぁ、そうなんだけど・・・」

 それでも納得しかねるリシルに、セシルはもれそうになる溜息を抑えた。こうなってしまったリシルには、何を言っても納得しない。勘を全く信じるな、というつもりはないが、どこかに警戒心は残しておいてほしい。それだけでもかなり違ってくるのだから。

「だから、一応だってば」

 この話はここで終わり、とでもいうように、セシルはリシルに背を向け歩き始める。このままここに長居して、彼らと再びあるのはよろしくないので、さっさと離脱を図る。

「とりあえず、レーデの村に行こう。」

 数歩進んだところで歩みを止め、いまだ何か考えているリシルを振り返る。

「どのみち、あたしたちにはやることがあるんだから、人探しを手伝うヒマなんてないんだよ」

 そう言ったことで、リシルはぽん、と手を打った。

「そうだった。フォラス王国まで行かなきゃいけないんだよね。船にも乗らなきゃいけないし、早くいかなきゃ」

 峠越えの前に、麓の村に着きたいって言ってたよね~、などと、先ほどの男たちのことなど忘れたかのようにのほほんと微笑むリシルに対して。

 (忘れてたんかい!!)

 そんな風に、セシルが心の中で思いっきり突っ込んだのは仕方のないことなのかもしれない。


   to be continued
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